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猫の病院である勘違いをして、看護師をツボらせてしまった...。

猫の診察で思いがけないすれ違いの末、みんな小刻みに震えました

 SNSやnoteで、とにかく笑える話を発信し続けているやーこさん。「露出狂に出会ったり、カツアゲにあったり、等速で動く点Pを逆恨みしたりする話などを週に一回程度ツイート(プロフィール欄より)」しているTwitterは、10万人以上にフォローされている(2023年5月31日時点)。

 やーこさんの珠玉の33篇が、1冊の本『猫の診察で思いがけないすれ違いの末、みんな小刻みに震えました』(KADOKAWA)になった。


 本書の中から、Twitterで30万以上のいいねがついている「猫の診察で泣きそうになった話」の冒頭部分をご紹介しよう。

猫の診察で泣きそうになった話

 猫を初めての病院へ連れて行く事になった。
 病院が違えば、色々とルールも違うものらしい。

 前の病院は気が散らないよう必要最低限しか話しかけてはいけない雰囲気であったが、こちらの病院では先生が猫を診察している間、褒めてくださいと言うので、変わった病院だなと思いつつも言われた通りにする事にした。
「非常に聡明な顔立ちで......」
「髪型も綺麗に整っています......」
「猫に対しても非常に紳士的で......」
 などと、しどろもどろ褒めていると
「......僕じゃなくて、猫ちゃんの方を......」
 と、先生が震える声で訴えてきたので、ようやく己の間違いに気がついた。

 この時すでにその場にいた看護師は「限界を迎えていた」というが、気を取り直して猫を褒め始めたところ、さらに取り返しのつかない事態に......。

 このほか、「合コンに行ったら怖い目にあった話」「カツアゲにあった話」「サンプル品を触ったら思いも寄らない怖い目にあった話」「苦情を言われて丁寧に対応したら裏目に出て怖い事態を招いた話」など人気の話に加えて、書き下ろしの新作も10篇収録している。

 どの作品でも、日常の中に思いがけないカオスが発生。「新幹線で座っていたら予想のつかない事態になり悔しい思いをした話」を読んでいたら、意外な人物の意外な活躍がツボに入ってしまい、周りに人がいたため笑いをこらえてまさしく小刻みに震えてしまった。大勢の人がいるところで本書を読む時は、くれぐれも気をつけてほしい。

 イラストは、やーこさんのファンアートを描き続け、ファンの間で「神絵師」とも呼ばれている栖周(すみ・あまね)さんが担当。ドラマチックなタッチがさらなる笑いを誘発する。


※画像提供:KADOKAWA


   
  • 書名 猫の診察で思いがけないすれ違いの末、みんな小刻みに震えました
  • 監修・編集・著者名やーこ 著、栖 周 イラスト
  • 出版社名KADOKAWA
  • 出版年月日2023年5月31日
  • 定価1,430円(税込)
  • 判型・ページ数四六判・208ページ
  • ISBN9784041138052

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